神への道(前編)

昨日という日は、これまた濃密な日だった…。 ベッドに少しばかりのチップを置き、ヴァーツラフ広場のムゼウム(チェコ国立博物館)に向かっている。



僕は昨日の夜、アマデウスを聴いて遂に完全に狂ってしまった。このチェコ共和国でまた人生観が変わるとは思わなかった…。 いや人生観が変わったというより、今までおぼろげながらに見えていた「点」が、この国に来ることにより「線」で繋がりつつあるのだ。



ムゼウムの中には色んな動物の骨格や剥製、標本が飾ってある。 動物の骨格、そして人間の骨の標本を見ながら、頭蓋骨の裏に同じような窪みがあるのに気付いた。


人間って一体何なんだ・・・。 


僕は、2日目に神を求めて教会に入った。 理由は何ともいえない「虚無感」に襲われたからだ。 何故寂しくなったかは、分かっている。 社会生活における自分の理想と現実、そして最近私生活で起きたことの積み重ねが、独りで異国に来て「寂しさ」となり爆発したのだ。

人間は何故苦労しなければならないのかということを理解できているうちはその苦痛を「努力」と呼ぶ。 しかし苦痛の先に光が見えない「苦労」であればそれはまさに「正真正銘の苦痛」である。

人間の頭蓋骨をじっくり見ながら、人の儚さを思い、神を感じている。 動物も人間も神が設計したのであろうか…。 それとも動物界の中では少数派の人間だけが「神」を作り出しているだけなのだろうか…。 

きっと後者に違いない。 突然自分に襲い掛かる厄介な出来事や突然襲ってくる恐怖やメランコリー、つまり様々な「苦痛」に対して必ず理由を求めたがる。そして神という存在が道を示したならば、それに納得し、自身の力で風穴を開けることができるからだ。

たとえそれが根拠のないの光であっても、どうでもいいのだ。 とにかく光を見ないと生きていけないのが人間なのだろう。 全ては自分が「生きてゆく力」が欲しいだけなのだ…。



真宗(東本願寺)では「光」を仏の知恵と表す。イエズスの福音もヨーロッパ、いや全世界において「人として生きるための知恵」であったに違いない。

でも、ここで剥製にされている動物たちは、そんな事も考えず、摂理というものをそのまま受け入れているのではないだろうか。この動物たちが、自らが神によって作られたことを理解しているとは到底思えないのだ。 動物はただ、快楽や美を求めて生きているような気がしてならない。

ところで、僕はフランスの哲学者のルソーが好きだ。

人間の本質を「善」であると言い放ち、「悪」が存在するのは社会が堕落しているから…という考えを教えてくれたからだ。 

僕は最近、周囲に「悪」の存在をあからさまに感じることが多く、堕落した社会というものを痛感している。そしてその中で「博愛」や「道徳」という名の天使が、渇いたアスファルトの上に堕ちている。彼らが瀕死の状態で僕に手を差し伸ばしている姿を眺めながら耐えられなくなっていた。

結局僕は「悪」に対し「法」をぶつける事により、救われたことがあった。 僕の正義は「愛のない法律」に全てを委ねた結果、勝利した。ただ…堕落した世界において「正義」というものは、自分にとっての正義であり、必ずしも「善」ではない。 よく考えると自己中心的であるということも否めなかった。 こうやって、堕落した世界の中の住人になってゆきつつある自分が見えたからこそ、「身寄りがない」という言葉で自分の精神状態を表したのだと思う。


メランコリーはプラハの街の雰囲気ではなく、救われない自分の心そのものだった。


現在、このプラハに立っている自分というものは一体何モノなのだろう…。 旅を重ねながら生きていくうちに、哲学・神学者のキルケゴールが説いた「実存主義」と自分の考え方が近くなっていくのがわかる…。 簡単に説明するとキルケゴールは実存のあり方を3つに分けて考えていた。

「美的実存」
美しさや快楽に照準を合わせた生き方であるため、結果、全てが刹那的になってゆき虚無感に陥る最後を迎える。
            ↓
「倫理的実存」
正義というものを持ち、自分が掲げる理想を貫こうとする生き方であるため、結果、自己中心的となってゆき、絶望という最後を迎える。
            ↓
「宗教的実存」
神が自分を救ってくれるという信仰ではなく、自らの意思で信者になり、自分が求めている「真理」を得ることにより、人間は本来の実存に辿りつく。

僕が神を求めた理由は、理想の世界に対する絶望だった。「身寄りがない」というメランコリックな言葉は、自分の理想と現実が遠すぎるこの堕落しきった世界の中で、どう自分を実存させてゆくかという嘆きの言葉だった…。よって神という存在、つまり「捉えどころのない真理」を求めているわけではないのだ。 

人間は何も考えずに過ごせば、すぐにまた快楽を求めはじめる。

キルケゴールのいうところの「美的実存」に戻るという事は、自分の歩いてきた道を否定すること。つまり実存がなくなる瞬間ではないか…。

つまりは自分が自分であるためには「人間であるという意識」というものが必要なのだ。 宗教を始め、それを続けるという事は、意識を途切れさせないための一つの手段であり、自分の意思によるものである。 よって、それは神の意思ではないという考えに至った。

だから神を選ぶときは最も道徳的で愛に溢れている神のほうがよい。自分の心が満たされるのであれば「神」に近づく努力をすればいいのだ。

宗教に対する冒涜と言われるかもしれないが、宗教をやる前の心構えとしては正しいのではないかと思っている。

よって僕は、捉えどころのない神に対して「人格」を求めることはない。 自分が歩いてきた道(歴史)こそが、人格の道であり、実存の証明である。 神と語らいながら生きるのではなく、自身の歩いてきた道と語らいながら生きていくのが人間の道であり、「神への道」ではないだろうか。

なるほど…宗教は自分で作ればよいのか…。(出た!!危険思想!!)

スタヴォフスケー劇場

チケットを購入した。 開演まで1時間くらいあるな…。 近くのカフェでまったりするか…。 ああ、これでこの旅が終わるまで両替で損することはなくなった。

本を読んで、本から得た知識を目指し、それを「限界」と思ってたら人生はつまんないよな…。 それ以上っていうのは自分で切り開くものだから。 本はいつも行動を起こすためのヒントに過ぎない。

なんか、プラハの過ごし方がわかってきた…。 小鳥が綺麗な声で啼き、水は清く、それなのに百塔が迫り、鐘の音が響き渡る華麗なプラハ…。 ここは華の都ではない。ここに住む人々の心に、小さな花を感じさせる都だ…。

チェコ語を喋っただけで大喜びしながら仲間に入れてくれるし、道を聞けば教えてくれた後に「ガンバレ」と言いながら笑顔で肩をたたいてくれる。 水が飲みたいといえば、良心が即、行動に移り、コップ一杯のペリエまでくれた。 韓国以外にここまで「情」を感じさせる街があっただろうか…。

この街の人々に韓国と共通したものを感じるようになってきた。 それは「痛みを知っているという強さ」だ。情というものはそこから沸き出る美しい水なのかもしれない。

足を組み、エスプレッソを飲んでいる。そして僕の前を行き交う人々を眺めている…。 全ての人の心が見えるような気がする。 普段は堅く口を結んで、朴訥としたチェコ人。 フランス人のように花のような表情で、ニコニコしているような感じは全くない。しかしチェコ人の気遣いにはいつも奥深い何かを感じる。

もっとチェコ語を極めて絶対にまた降り立たねばならない場所だ…。 まだこの旅が始まって3日目なのにリピートまで考え始めている。 勝手ながら、僕にとってヨーロッパの故郷にしたいほどだ。

劇場に入る時間だ…。

なんだ…。 すっ、凄すぎる。 外観からここまで凄いとは想像できなかった…。 これは規模で負けているだけで、パリのオペラ座…いや、それ以上のものを感じる。

観客席は6階まであり、青色と金でまとめられている。 ああ、やはり神聖ローマ帝国らしく天使のレリーフが沢山ついている。

座席は木製の椅子が交互に並んでおり、前の人の頭で見えにくい事はない…。


劇場が暗くなり、演奏者と歌手らしき人ゾロゾロ・・・、そして最後に指揮者が現れた。 さぁーモーツァルトの始まりだ!!!

何人居るんだ?? 数えるのが辛い…見るからにモーツァルト型、古典的編成だ…。

遂に演奏が始まってしまった。 うぁっ…。 鳥肌立ちまくりだ。 一番前から4列目で見ているからか、楽器の音が全身の毛穴に直接入ってくる。

ジャーーーン ドドーーーーン バーーーーン!!

ポカーンっと口をあけたまま、じーっと聴いている。 頭の中はヨーロッパ一色に染められてしまった。 全てがヨーロッパになっていく瞬間って…。 

これか…。

3日前まで日本に住んでいたことなんてどうでもよくて…
自分が東洋人であることは忘れてしまって…
今、スタヴォフスケー劇場で鑑賞しているってこともどうでもよくて…ただ、ただレクイエムの中に入り込んでしまっているのだ。 自分の身体は忘れてしまって… 霊だけがそれを聴いていて…

何だろうこの感覚は…。 アイデンティティも、メランコリーも全てが消えてしまうという「無」に似た境地の中…

全てがヨーロッパになってしまった。 

アマデウス!! アマデウス!! アマデウス!! アマデウス!!

全てがアマデウスなのだ!!

狂ってしまった。 僕は狂った。 狂ったよ!!!

プラハでの両替(裏技)

小さなコンサートは終わった。 ハープににてスメタナの我が祖国が弾かれたとき、誰もが大きな拍手をした。僕も色んな感情が入り混じりながら手が真っ赤になるほど拍手をした。

恐らく「ヨーロッパの通過点」としてプラハを訪れるという人々が多いのだろう・・・。 しかし僕のようにプラハに焦点を絞って旅をしている人の多くは、ボヘミアの悲しい歴史を少しでも知り、彼らの精神、そして、そこから搾り出される芸術性を求めてこの街を歩いているに違いない…。

この街の人々の心が他の国の人々とは全く違うことという事に興味を持ち、ここに訪れている人も少なくない思う。 僕もその一人なのだ。 

ボヘミアがボヘミアである理由が知りたい…。
 

スタヴォフスケー劇場前を歩いている。今日はモーツアルトのレクイエムの公演らしい・・・。 

この劇場は1787から222年間、今に至るまで続いている世界最古のオペラ劇場だ。モーツアルトが本人が歌劇「ドン・ジョバンニ」をここで指揮し、杮落としされた劇場である。 

ああ、やっぱり入りたい…。 さっきの小さなバロックコンサートは、490kcだったな・・・。 ここは1,200kcか・・・。 これは両替しないと金が無いぞ・・・。

早速、両替ショップに立ち寄った。 プラハでは街中のいたるところに「CHANGE」と書かれた看板があり、建物の一階には電光掲示で現在のレートが示されている。 現在のレートで考えると、1kc(コルナ)=5.6円くらいと考えてよい。 

しかし今朝、換金したときは
10,000円を両替して1,400kcしか来なかった。実はこれは、大損なのだ。 

1,400kc×5.6円=7840円…(差額2,160円) 

げっ!! 2,160円もCHANGE屋さんに手数料を払ってしまってたのか俺は!!(相変わらず算数弱いな…その時気付けよ…)

CHANGE屋に黙って10,000円を出すと、1,600kc出してきた。
なるほど(電卓を弾いている)ココは8,960円で出してきたか…。

よし、ここは一発かましちゃろう…。
(福岡ヤクザモード全開)
「そんなハズないやろ! 2,200kc出せや。」(朝、別の店で損した2160円を取り返そうとしているsuuちゃん)

ドイツ系男子はひとときペンをこめかみに当てて、悩んでいたが、「オッケー、1,650kcでどうだい?」と言い始めた。

いつものことだが、韓国で鍛え上げられたsuuちゃんはスイッチが入るとそういう場面で絶対に引かない。 自分でも今、目が据わっているのがわかる。

「ダメだ!! 2200kcだと言っているだろ!!」

「わっ、わかった…。1,800kcが限界だ…。」

やれば出来る子やんか・・・。

そして更に、ドイツ系男子は1,800円で換金したレシートをカードに挟み込み、それを僕に渡しながら説明をし始めた。

「このVIPカードを持っていれば、今回のような交渉はなくなる。あなたは今日から2週間、どれだけレートが変動しても日本円10,000円に対して1,800kcで換金できる。」・・・と言っている。

なるほど、プラハのCHANGE屋にはこういう仕組みがあったのか…。 

地球の歩き方には載ってない「裏技」が色々あるもんだなぁ…。

チェコ製機関銃で撃たれ重体

朝が来た。 昨日の夜からホテルの受付は無愛想なドイツ系男子になっている。 「ドブレラーノ(おはよう)」つて言っても、「おはよう」しか返してこない。 

まぁ「チェコ人は朴訥としている」とよく聞くが、これぞチェコ男子というとこだろうか・・・。 もう社会主義は終わったんだし、もうちょっと笑顔を見せてくれてもいいんじゃないだろうか・・・。

ホテルの近くを歩いている。 中古レコード屋らしき店に入り、CDを物色しているが、知らないチェコの歌手ばかり(無理もない) クラシックのCDが多いのがチェコらしい。 

そんな中、エプロンをかけた金髪のオジサン店員に勇気を出して聞いてみた。

「チェコで一番凄い歌手は一体誰なの?」

店員は「おっ! 分かった」と言いながら、CDをペラペラめくりながら探している。 女性の店員もこちらに来て「何を探している?」と聞く。 「チェコで一番凄い歌手!!」と僕が言うと、オジサン店員が振り向き、目をむいて女性店員に言い放った。


「カレル・ゴット!!」


カレル・ゴット?? 一体どんな歌手なんだ!? ワクワクする。 

オジサン店員はやっとそのCDを探し当てて、「このCDはカレル・ゴットのベスト版だ。どうだ2枚組みだろ? コイツは間違いなく素晴らしい歌手だし、チェコではナンバーワンだぜ!!」と言う。

旧市街のカフェにいる。 目の前で石畳の隙間をクチバシでつついているハトを眺めている。 エスプレッソのオマケで付いてきたラスクの切れ端を投げると、ハトはそれを大切そうに口に含んだ。

真っ黒いエスプレッソを眺めていると、その中に太陽が映っている。 まるで漆黒の中に立つ、古ぼけた街灯の灯りようだ。

そう、昨晩の事を思い出している。 緑のワンピを着た妖精、リリの事を。 何でリリは僕とキスをしたのだろう…。 東洋人の僕には本当に難しいのだ…。 金髪の女性が歩いていると、全てリリに見える…。

旧市街の路地を歩きながら、どんな立派な建物も、真っ赤な花も、チェコの国旗も、全てにリリの面影が重なって見える。 



恋に堕ちた。



昼食中もずっとリリの事を考えてしまう。 チェコは豚料理が死ぬほど美味い!! 死ぬほど「ドブリー(美味しい)」 しかし昨日の接吻も本当に「ドブリー」だったよな・・・。

昨日まで、食べ物と景色にしか興味がなかったのに、今日はどうしたのだろう…。 
僅かな灯りの中でリリと僕の別れの瞬間、ハイタッチしているシーンが頭の中に何度も流れるのだ。 何度もハイタッチのシーンがリピートされ、遂にハイタッチする度、二人の手と手の間からキラキラと黄金に輝く無数の星まで現れ始めた。 そしてその星たちは渦を巻きながら空に舞い上がり、リリと僕も手を繋いでプラハの空を飛んでいく・・・。 

っていうか、飛んでいけばいいのよ!!

まるで「中2」じゃないか・・・。

ああ、プラハ・・・全ての景色がカラフルで美しく、全ての鐘の音が僕とリリの愛の鐘!! 

♪あの鐘ほぉーー 鳴らすのわッ はなぁーーーたぁーーーー
♪人わぁ みぃぃなぁーーーー 迷ひのほぉー中ぁーーー 

そうだよな・・・人は皆、迷いの中・・・。 迷える子羊なのだ。 昨日、教会で聖餐をしてからというもの、チェコと自分が近くなったのが分かる・・・。

あっ、そういえば今日のコンサートは5時30分だな・・・ 昨日買ったチケットの事だ。 しかし、コンサートホールが何処にあるのかさっぱり分からない・・・。 小走りしながら探している。そして何人もの道行く人に聞いているが、みんな分からないといいながら首を振る・・・。

なんてこった・・・。 涙目全開。折角買ったコンサートチケットなのに・・・場所が分からないなんて・・・。

自転車の青年二人にチェコ語で聞いているが、彼らはチェコ語がに反応しない・・・困ったなぁ・・・。 「貴方たちは何人ですか??」 「ああ、僕たちはフランスだよ」

なんだ!!フランス人じゃん!!

僕は地図を指差し「ボンジュール、僕はココに行きたいんだ! 教えてよ!!(出た!!超カタコトのフランス語)」すると、フランス人らしく片眉を上げて「ああ、ココなら分かるさ」と言いながら丁寧に道を指差しながら教えてくれている。 愛するフランス人たちよ・・・有難う。

迷える子羊に道を示してくれる友人がいることに感謝しながら石畳を早足で歩いている・・・。 

時間ギリギリ・・・やっと小さな教会のコンサートホールに入った。数十分間、小走りながら探して来たので死ぬほど喉がカラカラになってしまった・・・。 

汗だくな顔のまま、ホールの入り口で息を切らしている。 するとガタイのいい薄毛おじさんが「大丈夫かい?」と言っている。 今度はチェコ人だ・・・。「ええ、大丈夫ですけど・・・少し水が欲しいです」と言うと、おじさんは「水と!? 水は・・・」と言いながら横にいる太ったオバサンの顔を見ている。 するとオバサンが奥の部屋を指差している。 ・・・そしておじさんはその部屋からコップに注いだ生ぬるいペリエを持ってきてくれた。

ゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッ・・・。

僕はそれを一気に飲み干した。

コップをハンカチで拭き、「本当に美味しかった、本当に有難う」と何度も頭を下げて言った。 

何でだろう・・・さっきまでカラカラだったのに、今度は涙が出てきた・・・。 何でだろう・・・。 昨日から思うけど・・・チェコ人って本当に、本当に優しくないか・・・??

チェコの人から受ける優しさに心が泣いているのだろう。 おじさんからもらったペリエは涙に代わったのか・・・。

おじさんは僕を不憫に思ったのか、困った顔をしながらも口元は笑って、コップを持って奥の部屋に消えていった。

コンサートが始まろうとしている。 舞台に置かれたハープとパイプオルガンとピアノ、そしてヴァイオリン用の楽譜スタンド・・・。 本当に小さいクラシックコンサートみたいだ。

ヴァイオリンを持った黒いシャツのおじさんが入って来た・・・。

あれっ、おじさん!? 

さっき僕に水をくれた優しいおじさんはヴァイオリン弾きだった。

おじさんが目を閉じ、身体をよじりながら奏でる「ドボルザーク」に、また大粒の涙が出てきた・・・。 おじさん、おじさん本当に有難う・・・。 


僕は・・・人が美しく優しい街「プラハ」に胸を打ち抜かれた・・・。

プラハの恋

舌鼓を打ちながら、ギャル曾根モードでシアワセそうに食べている。 この味はビールとよく合う・・・。何といってもザワークラウトのこの酸味がたまらなく美味しい。この酸味をビールの苦味で洗い流すときに、何ともいえない「旨み」が発生するのだ。 そしてまた酸味を加えまた洗い流す度に湧き上がるこの快感・・・。

「旨!!!!」

さっきの金髪美女店員が僕のところに来て、斜めに腰を倒し、僕を覗き込みながら「ドブリー??(おいしいの??)」と聞く。 「ドブリーと言いながらパクパク食べ、グイグイビールを飲んで見せた。 

すると金髪美女店員は「ひとりで飲むの??」と聞いてきた。「一人で日本から来た」と言うと、「寂しい夕食」と言いながら、下唇を出して、心配そうな顔をする。僕が「大丈夫だよ」と言いながら笑うと、「寂しいビール」と言いながら、残り僅かになったビアグラスを長い爪で指差している。 僕が笑いながら「ああ、おかわりね」と言うと、金髪美女は「ネェ!(違うわ!)」という。

おかわりは受け付けないのか・・・?

金髪美女店員は「友達が奥で飲んでいるから行けばいいのよ」と言いながら、僕のビアグラスを持って勝手に奥のテーブルへ持って行ってしまった。

「オイオイ、勝手に何するんだ??」

奥のテーブルには・・・恐ろしく美しく、スタイル抜群な金髪ガールが2人もいる。 さすが店員の友達・・・全く同じ精度の美人だよ・・・ 恐怖のプラハ美女軍団現るって感じだ。

金髪美女2人がビアグラス片手に何故か満面の笑みで僕を歓迎してくれている。多分店員が「寂しそうな人だから少しだけ一緒に飲んであげて」とでも言ってくれたのだろう・・・。

「始めまして、日本からひとりで来ました、すーちゃんです。よろしく」と言うと、二人は目を丸々として「チェコ語喋ってるよ!!」と言いながら身を乗り出してくる。 うぁっ! あまり近づかれたらマジで緊張汗が出る・・・。「チェコ語は学び始めて日が浅いから、英語交じりで喋っていい??」と聞くと、指を「エル」の形にして、腰を振りながら「オッケー」という。

うぁっ・・・かなり緊張する。

それくらい全開で美女なのだ。 例えるならば、パリスヒルトンとかキャメロンディアス並の超がつく美女二人だ・・・。 

たまに金髪美人店員もふらふらと歩いてきてニコニコしながら会話をきいている。

黒いブラウスの金髪美女は「ねぇねぇ、私は日本人と会うのは初めてじゃないのよ」と言うので、「日本に来たの??」と聞くと、「いや、日本のアイスホッケーのチームがプラハに来た時、日本の選手と挨拶したことがある」と言う。

「日本の印象はどう??」と聞くと、手を一回叩いて少し跳ねながら金髪を揺らし「日本は好き!!」と言う。 しかし、続けて「でも中国とベトナムは嫌い!!」と言うので、間髪いれずに「韓国は??」と聞くと、


「韓国?? それは国なの??」と聞き返された。 


悲しいが、私が愛する韓国は金髪美女達には知られていないようだ・・・。 

「何故、中国とベトナムを嫌うの??」と聞くと、「中国人とベトナム人は犬を食べるという話じゃない!! チェコ人にとって犬は友達なの。そして大切な家族なの。だからそういう人達は絶対に許したくないし、友達になれない!! 近づきたくもない!! でも日本人は犬を食べないという話はチェコではよく知られている。」とマシンガンのように話し始めた。

なるほど・・・。 するとさっきまで黙っていた、緑のワンピを着た金髪美女がぼそっと「寿司は大好き」と言い始めた。 恐らく、こっちの金髪美女が知っている日本の文化は「寿司」だけなのだろう・・・。 寿司の話を拡げてあげないと、この女性が退屈してしまう・・・。 僕は「寿司は何が好きなの??」と聞くと「玉子」という。

ファッションお洒落なのに、地味だな・・・オイ。(心の声)

寿司が好きな彼女は自分の事を「リリ」と友達に呼ばせている。 チェコ人らしくない名前なので恐らくニックネームなのだろう・・・。

よく喋るほうの女性は、「貴方はカッコイイ!!」といい始めた。 東洋人の僕を本気でカッコイイなんて思っているんだろうか・・・。 リリも「クールよね」と言ってくれる。 照れくさいのと、信じられないのとで、うつむきながら「有難う・・・」と言いながらビールを飲むしかない雰囲気・・・。

突然話が変わり「そういえば日本の映画を観たことがある!!」と言い始めた、「タイトルは??」と聞くと、知らないチェコ語で「ホニャヴァ」と言っている。 「どんな内容だった?」と聞くと「テレビから女の人が這い出てきてギャーーーー」と言いながら、僕のビールをこぼしそうになった。 リリが慌ててビアグラスをガードしてくれたのでこぼれなかったが・・・ 

興奮しすぎだろ!!

ビールをおかわりしながら、さっき教会に行った話や、日本での生活の話、そしてチェコの生活の話、更に行き着くのはチェコ人の犬に対する愛情の長話など・・・話題は本当に尽きない。 

2時間くらい話し続けたのだろうか・・・。

これ以上飲むとホテルに帰る道がわからなくなるな・・・という酔い具合の時、金髪美女店員が店じまいの所作を始めた事に気付いた。

ああ、金髪美女達と語り合い、凄く打ち解けてしまった・・・。 初めは緊張していたのに何て楽しいんだろう・・・。 ビールは美味しいし、語らいは楽しい・・・

僕もすっかりチェコ人になったなぁ・・・。

店の前には薄暗く古めかしい街灯が一つ、その灯りと店の灯りだけが僕らを照らしている。

よく喋る方の女性は遠くで停まったトラムを指差したかと思うと、突然走り出し「チャーオ」と言いながら消えていった。 

リリも消えるかと思ったら、律儀に僕に挨拶をしている。「今日は本当に楽しい話ができてよかった」とか「貴方にはとても好感が持てた」とか、色々といっている。「じゃ、ホテルに帰るね」と言うと、リリは恥ずかしそうに右手を出してきた。 

僕が右手を掴むと「ナスフラダノウ・・・(さよなら)」と言いながら、右手を引き寄せ、ハグ状態になってしまった。 これがチェコの挨拶か?? 僕も酔いに任せ、名残惜しかったのでリリの肩甲骨辺りを手の平でしっかり触っていた。 リリを包む緑のワンピが少し汗で湿っているのか、それとも僕が手に汗をかいてしまったのか・・・。

気付けば僕とリリの胸は当たっていて、リリのとても細くてしんなり柔らかい金髪が僕の顔半分をワサっと包んでいた。その金髪を手で掻き分け、僕が少し離れようとすると、リリは上体を真っ直ぐにしようとする・・・。 僕がリリの目を見下ろしていると、僕たちは自然とキスをしてしまった。 


ここで半分くらい酔いが醒めた感じだ・・・。


ちょっと待て・・・俺たちは何をしているんだ?? これが本当にチェコの挨拶なのか??

キスはフレンチのつもりだったが、お互いに酔っているせいか、窒息するほど長く、一言で言うなら濃密だった。


そこまで!!(心のブレーキ)


少しして、二人ともハッとした感じになった。 これ以上はちょっと違うな・・・という感じだろう。 

それが同時だった。

僕はとっさに「ジェクィザポズヴァニ(ごちそうさま)」と言ってしまい、リリは「あはっ!」と笑いながら少し乱れた金髪頭を抑えている。

二人は手を上げて軽くハイタッチし、お互い背を向け歩いた。
リリが石畳を歩く音が少しづつ小さくなっていく。 僕のブーツの音とリリのヒールの音が静寂のプラハを包み、その音は突然現れたトラムの轟音に掻き消された。

振り返ると、リリはもう居なかった。 ホテルまでの中途半端に遠い道、僕は何度も首をかしげながら舌打ちをした。

一体何だったんだ・・・今日という一日は・・・。

Krušoviceクルショヴィツェ

フラフラと散歩していると日が暮れてきた・・・。ピルスナーウルケルのビアホールばかりが目立つ中、Krušovice(クルショヴィツェ)のビアホールを見つけた。 

ああ、16世紀〜17世紀初頭にかけて、神聖ローマ帝国の皇帝であり、ボヘミア王だったルドルフ2世が醸造を指示したビールKrušovice・・・。

勿論、店の中に入るとルドルフ2世の肖像画が飾ってあり、早くビールを頼みなさいと言わんばかりに僕を睨みつけている。

白いブラウスがとても似合う金髪スレンダー美人店員が席に座った僕に語りかける。「ドブリヴェチェル(こんばんは)」 チェコの女性は本当に綺麗だ。 みんな、パーフェクトな美人白人!!

「ああ、こんばんは、とりあえず小さいビールでいいよ、飲みながら食べるものを決めるから。」と言うと、モンローウォーク気味にメニューを持ってきてくれた。

「フランクフルトは??」と聞くと、「今日はもうないわ」と言う。 「それじゃあ、オススメを出してみてよ」と言うと、彼女は僕にウィンクして「分かったわ」と言いながらメニューを小脇にはさみ、厨房へ消えていった。

ルドルフはまだ睨み続けている。 睨むなよ・・・僕と同じハプスブルグ家の出身じゃんか・・・。

僕は最近自分はハプスブルグ家出身じゃないだろうか・・・と思い始めた。 理由は「しゃくれ」ているから。  それたけだ。(ハプスブルグ家の人々はかなりの確率でしゃくれている)

ビールが運ばれてきた。 早速いただく・・・

ごくっごくっゴクッ・・・。

くぁーっ・・・ これはピルスナーウルケルと全く違う味わいだ・・・。 少し苦味が強調されているが、甘くて美味い!! コイツはまた銀河爆発レベルだ・・・。

ここまで美味いビールばかり出てくると、本当に「日本のビールは何だったのだ??」という気分になる。 今まで美味い美味いと言いながら飲んできたビールは何だったのですか・・・??


最高だ!!!!! 100点満点中、500点あげたい。


ハイ*ケンも、*ビスも、プレミアムモ*ツも、クラシック*ガーも、コロ*も、アサヒスーパー*ライもハートラ*ドもカールスバー*も・・・全て、チェコビールを飲んでしまったら「どーでもいい雑魚ビール」だと断言できる。

>おいおいすーちゃん、言いすぎだぞ!!

こればっかりは仕方ない・・・。日本のビール会社が頑張るべきだと思う。 だって、本当に美味しいビールが世界にはあるのに、その水準に追いついていないのが悪いと思いますよ。

レベルの低いものの中で優劣がついても仕方ないのだ。 全ては相対の世界なのか?? 日本の企業だって同じだ。 社内の中だけで争っても仕方ない。 社内にレベルが低い人間ばかりならば、外の世界を見ながらやるしかない。

それと全く同じことだ。

「キ*ン頑張れ!!アンタたちのビール作りには期待しているよ。」他はもう駄目。 今の段階では、どー考えてもチェコレベルに到達不可能。 問題はアルコールの「効き方の質」だ。 チェコのビールの効き方は、とてもナチュラルだ。 この「酒の質」というものは本当に大きいと思う。 味、アルコールの質、両方がいいチェコのビール。 凄まじいぞこのレベルは本当に。

料理が運ばれてきた・・・。 何だこの料理は・・・。 見たこともないカタチの見たこともない料理だ・・・。

一体、材料は何で出来ているのだ?? フォークで突き、一口食べてみた。

あっ?? もうひと口・・・。

何だ?? 何だ!?!?!? 美味い! 美味すぎる!! こんな料理は初めて食べたがこれは美味いぞ!! Brambore nokys vzenym masen kysanym zelim asmazenou cibwlkovって書いてある・・・。 さっぱり分からないが、

見た目と、独り暮らし料理人の「勘」で分析すると、小麦粉で作った団子とザワークラウト、そしてかなり細かくカットしたフランクフルトと野菜をチェコのソースで和えた食べ物だ。 はっきり言って相当美味い。 チェコはこんなに料理大国だったのか・・・。

イエスタボー

下を向いて歩いている。 身寄りがないのだ。 何故こんな事を考えるのだ?? まるで前世が語りかけてきているような雰囲気だ。 この街に住んでいた前世でもいるのだろうか・・・。



僕の前世は韓国人だけだと思っていたのに、チェコ人もいるらしい・・・。 寂しい記憶が戻ってくるような、そんな感じになっているのだ。 

遠ざかるトラムの音を聞きながら、アールヌーボーの建物を見渡し、深呼吸してみた。 息を吐く最後に細かく震えた。

あっ、教会の鐘が鳴り始めた。 懐中時計を開くと、夜の7時だった。 石の階段を登り、教会に入っていく人々・・・。僕も大きな木の扉を押し開け、中に入った。

みんな空いている席に座るので、僕も座った。 金髪の女性が、「横開いていますか??」とチェコ語で聞く。 「大丈夫だよ」と言いながら、硬い木の椅子に深く腰掛け、テーブルの上に手を置いた。

教会の中が静まり返り、音楽とともに神父が現れ、みんなが歌を歌い始めた・・・。


しまった・・・ミサが始まったのではないだろうか・・・。 
周りは勿論知らないチェコ人ばかり・・・。 歌の間にもどんどん人が入ってきて前後左右を見渡すと、教会は満員だ。 東洋人はどう見ても僕一人・・・。

みんなが大きな声で歌っているので、僕も適当に合わせながら鼻歌で歌っている。 ところどころ、それらしく聞こえるように「あるー」とか「ふぇらー」とか言ってみるが、明石家さんまの「フェラフェラフォン」状態だ・・・。

みんなが十字を切るので、僕も慌てて十字を切った。 なるほど・・・上、下、左、右の順番か・・・。

神父があまりにも難しいチェコ語で何か言っているが、まったく分からない。 神父が何かいい終わった後、みんなは声を揃えて「イエスタボー」と言う。 

「イッイエスタボー」

少し遅れたが、僕もそう言っている。 どのタイミングで神父の言葉が終わるのか全く分からないのだ。 神父の言う言葉によって立ったり座ったりしないといけないようだ・・・

またみんな立ち上がった。 大切な言葉だろう・・・。 神父が長い話を終えた。 だいたい何となく神父の言葉が終わるタイミングが分かってきた。

よし、今度はみんなと同じタイミングで声を発するぞ!!

「イエスタボー!」

しかしみんなは揃って「アーメン」と言っている。

うぁっ!! しまった!!!! 間違えた!!

前の人も突然振り返り、横の人も不思議そうな顔して私の顔をジロジロ見ている。 こんな恥ずかしいことがあるだろうか・・・。 僕は耳が脈打つほど真っ赤になってしまい、座った途端、額にふた筋の汗をかいてしまった・・・。

畜生!! さっきのタイミングは、「アーメン」だったのか・・・。 なかなか難しいなコレは・・・。

すると突然、前の人が振り返り握手を求めてきた。 横の女性とも握手し、近くの人全員と握手した。 教会内の全ての人が握手をし始めたのだ。

何をやっているのだ???????????????????????????????

そして更に、何やらみんなが真ん中の通路に並び始め、神父さんのもとに歩いて行き始めた。 横の女性が僕に「行くわね」と言うので、「僕も行く」と言いながら着いていった。

列に並び、神父に「何かされた」人が次々に自分の席に戻っていく・・・。 一体何をされているのか・・・。

僕の番が来た。 神父は僕の額に十字の切れ目がついた「白いメンコ」のようなものをかざし、口の中にそれを入れようとしている。 食べていいのだろうか・・・。 静かに口を開けると、神父はそれを僕の口に優しく挿入した。

一礼し、自分の席に戻りながら、そのお菓子を前歯で噛んで食べている。 サクサクした、味のない海老みりん焼のような感じだろうか・・・甘くない薄い落雁のような感じだろうか・・・。 サクサクしていてとても美味しいのだ。


待てよ・・・


これって、聖餐じゃないのか??

間違いない!! これは聖餐だ!!! 

僕はカトリックになってしまったのか?? 

イエズスの実体を身体に含んでしまったのかーーーーっ!!


アイゴーーーー!!!!!! アイゴーーーー!!!!!!

アイゴーーーー!!!!!!


カゴを持った白髪のおじさんがみんなの席を回り、お布施を徴収している。 僕も何が何か分からないまま、3kcを入れ十字を切った。

放心状態だ・・・こんなに長い時間、チェコ語で福音を聞く羽目になるとは・・・。 音楽と共にミサが終わったようだ。神父は退席し、みんなが席を立ち始めた。

数人が祭壇に向かい、一度膝をつき、十字を切って帰っていく。 僕もマネをしたくなったので、同じように右膝を中央の赤いカーペットにつけながら十字を切った。 みんな入り口付近にある大きな石で出来た聖水入れに向かい、それを額につけている。僕も同じように額に少し多めの聖水をまぶした。 そして木の扉を開いた・・・。

うぁっ!! まぶしい光が僕の目を突き刺した。 聖水で濡れた額がとても涼しく、全ての重い気分がすっ飛ぶような感覚をおぼえた。


何なんだ・・・この気分は・・・。
一体、何なんだこの始めて味わう爽快感は・・・。 さっきまで、あんなに寂しかったのに・・・さっきまであんなにこの街を重く感じていたのに、全てが吹き飛び体が軽くなっている。

あんなに威圧的だったプラハの景色が、今はカラフルに色を変え、僕に笑いかけてきているようだ・・・。 身寄りがないって思っていたのが嘘のようだ。



これで俺はチェスキー(チェコ人)だぁぁぁぁ!!!!!!!!!

身寄りがない



石畳を鳴らしながら、ライフルの金属音がシャンシャンと聞こえる。門番の交換があるのだ。
この聖ヴィート教会の裏側から、正門へ向かって軍隊式の歩き方で歩いていく。 シャン、シャン、シャン・・・。

ここは黄金小路。
かつて黄金の街プラハと呼ばれた頃、ここに金細工職人が住んでいたらしい。 現代になるとユダヤ人作家、カフカがここに住むことになる。 カフカが住んでいた青い家を覗きながら彼の作品を思い出している。小説「変身」は、ある朝起きたら「昆虫」になっていたというお話。 カフカの特徴は描写の細かさと「あるある」感のあるリアルさにあると思う。 彼の小説は引き込まれ方がひどい。


ああ、物凄い重さの中にちょっとしたポップ感が弾けるプラハ・・・。 この街のお洒落さは、グレイな街に光る針の先くらいのポップさだ。

プラハ城を下り、街に降りる途中、またプラハを一望することが出来た・・・。

半旗だな・・・ここ最近、何かあったのだろう。

自分の写真でも写そう・・・。 プラハに来た記念だ。


ああ、モルダウよ。 またキラキラ光るモルダウを眺めている。 普段あまり聞いたことのない小鳥の鳴き声、いかにも外国〜って感じの船が行ったり来たりしている。 辺りで聞こえる人の声も勿論だが全て日本語ではない。

このいかにも外国な風景に美しさを感じつつも、寂しさを感じる。

さっきからずっと考えている・・・。 一人旅なのになんでこういう事を考えるのだろうか・・・「身寄りがない」という言葉がずっと頭の中に流れるのだ。

自分で「当たり前やろ!!旅しに遠路はるばる来たんだから!!」とツッコミを入れているが、「身寄りがない」という言葉がどんどん頭の中で肥大化していく。

僕はいったい、この河を眺めながら何を考えているのだろう・・・。 何故、この地に身寄りを求めているのだろう・・・。

自分で自分がさっぱり分からないのだ。

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